さよなら、インバーアラン。
Goodbye,INVERALLAN.

ファッション/Fashion

こんばんは。フェブ代表の向後です。

みなさん、インバーアランってブランドはご存知ですか?っていうか知っているでしょう。日本国内では最も有名なハンドニットブランドだと個人的には思っている同ブランドですが、(昔から噂は絶えませんでしたが)、ついにスコットランド製では無くなるようです。

実際に何度か本社と直接連絡したのですが、やはりインド製に変わります。確定だ。とのこと。そう、インディーアランです。でも値段は変わらないそうです。

これにはいろいろな事情があり、英国としては「単純労働(生産性の低い労働)は英国民以外で」という国策的なムードもあり、インバーアランが契約しているスコットランド内のニッターに編ませると「およそ£300(約5万円)の賃金の支払い」が必要なそうです。約90時間かけて(真偽は不明)編み上げると伝えられているので、時給換算してみれば、「それゃ英国製じゃ無理だよね!」となります。日本でいう最低賃金の問題でもあります。

さて、インバーアランといえば「アランニット」だと思いますよね?でもこれちょっとややこしい。

「INVERALLAN」は「Árann(Aran) ニット」の「アラン」ではございません。綴りが違うでしょ?気付いてました??つまりそもそも関係ないんです。アラン諸島(アイルランド?)の伝統的なニットが「アランニット」なんですよ。はい。勘違いポイントです。そもそもインバーアランは1975年創業なので思ったより歴史も浅め、言うほど「伝統のある」ブランドではない。下手したらフェブで扱っているアランクラフトの方が歴史あるじゃん。ちな、こっちはAranです。(宣伝)

ただし、英国はそもそも、こちらも国策として「日本では米」「英国ではニット」を推進してきた事実も確かあったような気がします(嘘ならすまん)。なので英国内には伝統的に腕のいいニッターが数多くいて、そのニッターをうまくスコットランドで使いこなしたのが、「インバーアラン」ということでしょう。

「ラルフローレン」がOEMで使ったとか、いろいろ聞いたことがありますが、やはり国内での人気を不動にさせたのは、あの「セレクトショップがセレクトショップであった時代(※こちらを参照)」の「シップス」やら「ビームス」の功績が大きいと思ってます。憧れたものです。インバーアラン。

わたしもその気持ちを忘れないように、数年前正規代理店である某社からそのインバーアランを発注したことがあるのですが、そのやり方は「発注時前金で70%支払う」ことでした。初回だけかな?と思ってたのですが、翌年も同様の条件を求められて「これじゃ、商売あがったりだな。」とご縁が無くなりました。そもそもアコギじゃないかなと。大手さんへもこのやり方かなぁ?

2017年にほかの代理店からのオファーやらなにやらを頂いていたので、ついにリスタートしたのですが、2018年秋冬はインド製になるということで。はてさて、フェブとしてはこれを機にやはり「インバーアラン」とのご縁が無くなるような気がします。

そもそもインドとイギリスには特殊な関係性があります。個人的にもハイクオリティだと思うイギリスの靴のブランドの生産がインドであったり(※この靴のブランドを扱うか、検討中。日本ではまだほぼ見ないし。)歴史的に見ても近代までインドはイギリスの植民地であり、イギリスの下請け的な仕事を非常に得意としています。また人口も中国に続き多く、数のチカラを使うことができます。もちろん理系が多く、英語が得意みたいな部分も相当な強みだとも思っています。だから、おそらく、そつなく、インディーアランはクオリティを担保できるとも個人的には思っています。

なので、2018年秋冬のインバーアランには逆に注目したい。それはホントに「スコットランド製」ではないのかどうか。やはり「クオリティ」はいかがなのか。そして「スコットランド製」であったとしたら「それ最終の部分だけちょこっとやった「なんちゃってスコットランド製」ちゃうん?」とか。それは僕程度では見てもわからないかもしれません。だからフェブではおそらく扱わないなぁ。そもそも生産国表記に関して英国は日本に比べて緩いとも聞いてます。

まぁ、ここから謎のインバーアランになる前に、愛をこめて個人的にも買っとこうかな?皆さんもいっしょにいかがかしら(宣伝2)。

英国はEUからも離れ(※ブレグジット)、今後の英国はかなり色々と変わりそうな気配。これは個人的にもいやな影響がないか、やや心配であーる。。

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